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【コラム】在宅療養の感染予防

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 在宅での長期療養が必要な人希望する人は年々増えています。在宅療養支援チームは、そんな患者さんに医療だけでなく、福祉のサービスを提供しサポートしていく必要があります。在宅療養を送る多くの患者さんは高齢者です。基礎疾患があり、免疫力が低下している人が多くウイルスや細菌に感染しやすい状態にあります。病院ではない在宅で、点滴、喀痰吸引など医療処置が行われる時適切に器具が扱われていないと重篤な症状を引き起こします。感染は、感染源となる微生物、微生物が侵入していく経路、感染しやすい患者の連鎖で感染が成立します。

 在宅チームは、医療者だけのチームではありません。福祉職員、家族など専門的な感染に対して専門的知識が一定である情況ではありません。在宅療養を支えるすべての人から患者さんへ感染源を外から持ち込まない対策が必要です。

 入院中は、患者さんの一番近い存在は医療者です。在宅療養では家族が身近に接している存在になります。外からの支援者が、いくら感染対策をしてもいつもそばにいて接している家族が感染予防の大切さを理解していないと家族となり感染源が侵入してしまい感染が成立してしまいます。家族も含めた在宅支援チームが正しい知識の共有が必要です。

 Aさんの在宅生活が始まり、1ヶ月妻との2人暮らしでも在宅支援チームの支援もまとまってきました。Aさんは、83歳と高齢で呼吸器疾患がありました。吸引など医療器具が必要な器具は必要ありませんでしたが、感染対策は必要でした。妻は、看護師の指導の下、手洗いのやり方など感染について理解しました。高齢者の妻には今までとは違う生活のはじまりですが、努力を重ねたのです。そんなある日、息子が訪ねてきました。久しぶりの訪問で喜んでいました。しばらくして、息子が咳をするのを気が付きました。妻は、来てくれたのはうれしいけれど風邪かもしれない、今時流行しているインフルエンザかも知れないと思い息子に「また、後日来て欲しい」と頼みました。息子は、忙しい日々の中時間を見つけて来たので腹を立てました。 家族の何処までに感染予防に付いて伝えることが必要でしょう。あまり訪問しない家族に感染予防を伝えるとそのことが原因で訪問がもっと遠のく原因にもなります。

 しかし、インフルエンザは冬に流行する一般的な風邪のウイルスです。インフルエンザは、免疫の低下したAさんのような高齢者は基礎疾患の増悪や肺炎から死に至る原因にもなります。外出しないAさんからウイルスが発生したことは考えられません。Aさん発病した時は外因的な要素が主な感染経路となります。それをよく理解した妻は、息子の咳が気になったのです。看護師と妻は情報共有が出来ていることが解ります。看護師は、息子の訪問の話を妻から聞きこんな時はどうしたらいいかの情報共有をしておけば良かったと思いました。共有は、看護師、家族だけでなく他の支援者にも伝えておくとAさん、妻はどの支援者からも同じ答えが返ってきます。そして、支援者も同じ体制で感染予防ができます。息子は、咳をしていましたが風邪やインフルエンザと診断はされていませんでした。これからこのようなことがあることを思い看護師から妻に伝えました。咳が気になるということを息子に伝える。帰宅したら医療機関を受診してほしいと伝え受診後病状がどうであったか伝えてもらう。インフルエンザなどであれば、Aさんへの今後の対処も考える必要があります。訪問中は、息子が感染することも考え訪問者、Aさんも妻もマスクを着用する。

 「病原体を持ち込まない、病原体を持ち出さない」は重要です。しかし、家族との交流も大切です。病院ではない自宅であるため外から訪問する人は家族だけでなく訪問します。Aさんも息子さんも同じようにマスクを着用して、そして話をしながら理解を求めたら良かったのかもしれません。そうすれば、息子さんは腹を立てることなく、早めに訪問を終了し医療機関に向かったでしょう。

質問 Oct 2, 2016 公開 提案 事務局 (5,140 ポイント)

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