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【コラム】成年後見人制度と地域権利擁護事業

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 社会福祉協議会が実施している事業に地域福祉権利擁護事業があります。

 認知症高齢者や知的障害者、精神障害者など判断能力が十分でない方を対象に地域で安心して暮らせるように、福祉サービス利用援助を中心として、日常的な金銭管理サービス、重要書類の預かり等の支援をします。

 成年後見人制度とよく似ています。基本的には、どちらか一つの制度の利用ですが場合によっては2つを併用して使うこともあります。

 AさんとBさんは、高齢者の所帯で子供もいませんでした。Aさんは、軽度の認知症でした。夫Bさんが癌になりターミナルケアが必要になり、訪問看護が開始されました。Aさんの認知症が解ってから、Bさんが金銭管理をして、糖尿病もあるAさんの内服管理もしていました。Bさんはしばらくして、亡くなってしまいます。残された、Aさんは公共料金の支払い毎日の買い物の金銭管理など問題がありました。一人で毎日家に居ることも心配されました。

 訪問看護師は、ケアマネジャーに相談しました。Aさんにも今後どうするか意見を聞き相談をし今後について決定しました。訪問看護はこれまではBさんで訪問していましたが、糖尿病もあるのでAさんを対象者に継続することになりました。訪問ヘルパー、ディサービスを一週間に1回開始することにしました。

 毎月の公共機関の支払い、通帳の保管などを社会福祉協議会の地域権利擁護事業を利用することにしました。日常の買い物などのお金は、一緒に計画を立て、一週間に1回Aさんと銀行に行き引き出しました。

 そんなある日、訪問看護ステーションの車でAさんの家の前を通りかかると見慣れない車が家の前に停まっています。その数日後、訪問すると屋根の雨漏りがすると言われ修理することにした。お金も地域権利擁護事業でお金を出したばかりだったのでそれを全部渡した。後のお金は、今後で良いと言われたとAさんは話しました。看護師が、Aさんが聞いた電話番号に電話をしますが、的を得た答えがもらえませんでした。約束の日、ケアマネジャーが待っていましたが、屋根の修理のために誰も来ることはありませんでした。

 今後もAさんがセールスに来た訪問者の勧誘で契約をしてしまう可能性があると、関係者は考えました。地域権利擁護事業の担当者はAさんの気持ちを聞きました。Aさんも今回の事にはショックを受け、成年後見人制度を利用することを了承しました。

 Aさんは、地域権利擁護事業の担当者とやっと慣れたばかりです。基本的には、どちらか一つの利用ですが、しばらくは併用して利用することになりました。

 地域権利擁護事業と成年後見人制度は良く似ています。違うところ使い分けはどうしたらいいのでしょうか?

「日常生活自立支援事業」は、本人との契約に基づいて、福祉サービスの利用援助や日常的な金銭等の管理に限定しています。

「成年後見制度」は、財産管理や福祉施設の入退所など生活全般の支援(身上監護)に関する契約等の法律行為を援助することができます。

 Aさんは、しばらくの間は生活福祉権利擁護事業で1週間に1回銀行に行くことは続け、契約行為は成年後見人制度で支援してもらうことにしました。成年後見人制度の担当者と人間関係が出来た所で、生活全般の支援(身上監護)に交代することになります。

質問 Aug 20, 2016 公開 提案 事務局 (5,140 ポイント)

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