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【コラム】重度障害児のケアを考える

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 Aちゃんは、生まれてすぐ重い障害があることが解りました。NICUでずっと入院生活を送っていました。Aちゃんには、兄弟がいます。お父さんは、仕事で忙しく祖父母は少し離れた所に住んでいました。家族は、Aちゃんとこれからどのように暮らしていったらいいのか解りませんでした。でも、このままでは病院が家の一部のようになってしまう、お母さんが病院に行ってしまうのでお兄ちゃんにさみしい思いをさせたり、ストレスがかかっているのではないかと両親は心配していました。子育ては、家族はこれで良いのかと両親は悩んでいました。

 Aちゃんの様に生まれてすぐ重い障害が解った子供は他にもいます。家庭生活に戻ることを同じように悩んでいます。病院ならいつでも何かあればナースコールを押すと看護師などが来てくれるという安心感があります。在宅での療養は、家の構造の問題、家族構成の問題様々な問題があります。お母さんは、Aちゃんをおいて買い物に行けるのか?お風呂はどうして入れるのか?上の子の参観日に行けるのか?銀行など外出できるのか?将来在宅に向かうためにはいろいろなことを考えなければなりません。

 小児の場合、一般的な病状などのケアだけでなく、子供の将来、成長を考慮して計画を立てて行かなければなりません。そこには、教育も視野に言えておく必要があります。Aちゃんの様に兄弟がいる時、他の兄弟にストレスがかからないよう、一緒に在宅寮生活が自然になるように配慮することも必要です。在宅医療チームは、家族との関係を作り、連携を十分にとり、患者さんである子供のケアにあたる必要があります。

 お母さんは、障害児を産んでしまったと悩んでいることもあります。技術的な支援だけでなく、精神的な支援も必要としていています。

 Aちゃんが成長し、小学校に行く時両親は、特別支援学校を選択しようと考えていました。特別支援学校は、障害者などが幼稚園、小学校、中学校、高等学校に準じた教育を受けることと学習上または生活上の困難を克服し自立が図られることを目的とした学校です。

 医療的ケアが必要な子供たちも通学しています。平成26年度特別支援学校等の医療的ケアに関する調査結果では、全国で日常的に医療的ケアが必要な生徒は7,774人で全体の数の5.9%でした。その中では、一人で複数のケア、喀痰吸引、経管栄養、導尿など複数のケアを必要としていることも多いのが現状でした。特別支援学校には、看護師が配属されています。認定特定行為業務従事者とし医療的ケアを行っている教員もいます。障害児が学校に通学するようになると学校と在宅医療との連携も必要になります。在宅では、どんな状況でどのようなケアがこれまで行われてきたのか解り、何か医療的に困ったことなどが起こった時地域に相談できる相手がいることは大変心強いことだと考えられます。

 しかし、障害のある医療的ケアの必要な子供が、在宅療養を行うときには訪問看護も近隣の小児科を診察してもらえる、かかりつけ医も必要です。小児科医が不足している現在、小児のかかりつけ医を探すことはたやすいことではありません。訪問看護も小児を対応している所は多くありません。

 障害がある子供が地域で暮らすためには、社会資源がまだまだ足りないという状況があります。

 2016年の診療報酬改定では、機能強化型訪問看護ステーションの算定要件に『重症児』の項目が追加されました。改正前にも重症者への対応、看取りの対応、研修・教育機能、相談機能がありました。その中で小児への対応もされていました。改正で『重症児』と項目が追加されたことは、今回の大きな変化です。具体的に医療点数化されることで、障害がある子供も地域で暮らせるように今後に期待がかかります。

質問 Aug 4, 2016 公開 提案 事務局 (5,140 ポイント)

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